Hatena Blog版・筑西歳時記~ここは茨城、筑西(旧下館)市

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「生誕150年記念 板谷波山の陶芸」廣澤美術館(1)

こんにちは、みなさんお元気ですか?令和4年3月3日、茨城県筑西市出身の陶聖・板谷波山先生が、生誕150年を迎えました。

これを記念して4月16日(土)から、筑西市内の3館(しもだて美術館板谷波山記念館、廣澤美術館)が協働で、「生誕150年記念 板谷波山の陶芸~麗しき作品と生涯~」を開催。同展の3会場のうち、前回記事にさせていただいたしもだて美術館の展示に続いて、廣澤美術館をご紹介します。

こちらが廣澤美術館です↓

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廣澤美術館は、新国立競技場などを手掛けたことで知られる建築家・隈研吾(くまけんご)さんの設計によるもの。建物の壁面や敷地に巨大な自然石(約1,600個、約6千トン)を配置した、他に例を見ない美術館です。

また、建物を囲む庭園「つくは野の庭」は、作庭家の斉藤忠一氏とランドスケープアーキテクトの宮城俊作氏によるもので、廣澤美術館の見どころのひとつとなっています。

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ここでも玄関で、波山先生(の写真パネル)に出迎えていただきました↓

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ごあいさつ
令和4年(2022)、板谷波山生誕150年というこの記念すべき年に、本展覧会を開催する運びとなりました。
陶芸家 板谷波山は、明治5年(1872)3月3日、茨城県の下館町(現・筑西市)に生まれ、昭和28年(1953)には

工芸家として初の文化勲章を受章し、昭和29年(1954)には日本画横山大観とともに茨城県名誉県民の第一号となりました。
波山は、理想の作品づくりのためには一切の妥協を許さないという強い信念により、端正で格調高い作品を数多く手掛けました。その一方的で、ふるさとのまちの人々をこよなく愛し、信頼し、共感しあいながら、生きていくことを大切にした人物でもありました。
東京美術学校(現・東京藝術大学)で学んだ卓越した彫りの技術と、釉下彩(透明釉の下に模様を描き、本焼きで発色させた)作品づくりの「彩磁」、独自に開発し「葆光釉」と名付けた半透明のつや消しの釉薬を用いた「葆光彩磁」などを生み出しています。
本展覧会は、しもだて美術館板谷波山記念館、そして廣澤美術館の3館同時開催となります。当館では、これまでの収集してきた数々のコレクションの中から波山の生涯で最大級として知られる「彩磁蕗葉文大花瓶」、大正後期における彩磁の傑作といえる「彩磁草花文花瓶」、「彩磁珍花文香炉」など約50点を紹介いたします。
波山生誕の地である筑西市にある3つの美術館を巡り、波山の作品、人間性に触れることで、心豊かな時間をお過ごしいただければと思います。
令和4年4月
廣澤美術館

展示室内も撮影可とのことなので、全てではありませんが、出品作品をご紹介させていただきます。

こちらが展示室Ⅰ(特に表記のないものは廣澤美術館蔵)↓

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「彩磁草花文花瓶」1950(昭和25)年頃↓

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青磁立瓜花瓶」大正後期↓

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「彩磁蕗葉文花瓶」大正前期↓

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青磁凰耳花瓶」昭和10-20年代↓

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青磁花口花瓶」1938(昭和13)年↓

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「氷華磁柘榴文花瓶」1931(昭和6)年頃↓

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次の2作品は、行き別れとなっていた一対の作です。「紫金磁」は1942(昭和17)年より下館町(現:筑西市)が所蔵。新たに「氷華磁」が廣澤美術館所蔵となったことから、波山の故郷・筑西で一対が揃い、今展では並んで展示されています。

「紫金磁珍果文花瓶」1942(昭和17)年 しもだて美術館蔵↓

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「氷華磁珍果文花瓶」1942(昭和17)年頃↓

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「藍絵仙桃文帯」昭和前期↓

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「葆光彩磁蘭帯留」1930(昭和5)年頃↓

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「彩磁蘭帯留」1930(昭和5)年↓

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展示室の奥には、こちら↓

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「彩磁蕗葉文大花瓶」1911(明治44)年頃。アールヌーヴォースタイルの秀作で、高さ77.5cmと波山先生の生涯で最大級の作品です。

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ちなみにこの大花瓶、筑西市内では、平成28年の波山の夕べ(下館・時の会主催)以来の公開と思われます(下画像:広報筑西ピープル平成28年4月1日号より)↓

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その大きさには圧倒されます。ぜひ美術館で実物をご覧下さい。


というわけで、記事が長くなってしまったので、廣澤美術館(2)に続きます。

 


■生誕150年記念 板谷波山の陶芸~麗しき作品と生涯~

◇開催日 令和4年4月16日(土)~6月19日(日)

◇時間 午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)

◇休館日 毎週月曜日

◇料金 

しもだて美術館板谷波山記念館】

2館共通入館券

一般1,000円、高校生以下無料、団体10名以上800円

・市民割引:500円引き。広報筑西ピープル4月1日号裏表紙に割引券(2枚)掲載。団体割引との併用不可。

・市内小学生無料招待:小中学生1名と付き添いの方2名まで無料。

【廣澤美術館】

一般1,000円、大学生・高校生700円、中学生500円、小学生以下無料

*互いの半券チケットの提示で、入場料を200円割引

障がい者手帳等をお持ちの方と付き添いの方1名は無料

◇問い合わせ

しもだて美術館TEL0296-23-1601

板谷波山記念館TEL0296-25-3830

廣澤美術館TEL0296-45-5601


■映画「HAZAN」上映
期日 令和4年4月16日(土)〜6月19日(日)
時間 ①午前10時30分〜 ②午後2時~ *上映時間の10分前から入場可
休館 毎週月曜日
料金 一般1,200円、高校生800円、小中学生・体の不自由な方600円、60歳以上600円 
*車椅子スペース希望の方は事前にご連絡ください
問い合わせ TEL0296-45-5601

しもだて美術館
板谷波山記念館公式サイト
廣澤美術館 ザ・ヒロサワ・シティ
筑西市ホームページ