板谷波山記念館 秋季特別展「陶片ー創作のかたわらに」に行って来ました

こんにちは、みなさんお元気ですか?

さて先日のこと、茨城県筑西市にある板谷波山記念館で開催されていた、秋季特別展「陶片ー創作のかたわらに」に行って来ました↓

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筑西市出身の陶芸家・板谷波山先生(1872-1963)は、常に厳しい姿勢で制作に臨み、焼きあがった作品に少しでも傷があったり、気に入らなかったものは全て割ってしまったといわれています。
東京・田端の窯の周辺には、それらの陶片が、長年埋もれていました。陶片は、当時の制作過程や繊細な技など、波山の作陶姿勢を物語る貴重な資料。今回の秋季展では、初公開を含む陶片を中心に展示されました。

全てはご紹介出来ませんが、展示の様子をお伝えします(記念館は写真撮影可)↓

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【葆光彩磁】

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葆光彩磁(ほこうさいじ)は大正時代中期に完成した、板谷波山の陶芸のエッセンスを如実に示すスタイルです。「葆光」とは「光を包みかくすこと」又は「自然のままの光」という意味があります。(中略)「葆光彩磁」の特徴は、それまでの伝統的な線描主体の色絵装飾とは異なり、淡い光で照らされたような微妙な色彩の効果を重視し、器面に薄絹のような葆光釉(マット釉)を被せた点にあります。

葆光彩磁花卉文花瓶(昭和時代初期)↓

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葆光彩磁水仙文花瓶(大正時代中期)↓

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葆光彩磁蔓草文花瓶(大正時代中期)↓

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左:葆光彩磁牡丹唐草文花瓶(大正時代中期)
中:葆光彩磁草花文花瓶(大正時代中期)↓
右:葆光彩磁珍果文花瓶1917(大正6)年頃↓

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【彩磁】

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波山が「彩磁(さいじ)」と命名したスタイルは、色絵装飾としては一般化な「上絵付け」の色絵磁器とは異なり、釉下に文様を施す「下絵付け」のことを指します。
彩磁は液体顔料を使用する独特な磁器製法がとられるため、素地に顔料を染み込ませる必要があります。そこで、顔料で染める部分以外は防腐剤を塗って、顔料が広がり過ぎるのを防ぎます。塗る度に窯に入れて焼止め(素地に定着させる)、色の数だけ同じ作業をする、極めて手間のかかる技法でした。この技法は友禅染からヒントを得たと本人は語っています。

彩磁花卉文香炉(昭和20年代)↓

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彩磁藤文花瓶(明治時代後期)↓

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彩磁瑞花鳳凰文様花瓶1923(大正12)年頃↓

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彩磁仙桃文花瓶(昭和20年代)↓

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青磁白磁

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青磁は波山が生涯でみっともな多く制作した作品で、田端窯採取の陶片群においても多種多様な青磁片が確認されています。波山は大正時代後期より青磁制作に本格的に取り組み、特に中国・南宋時代劇の「官窯青磁」、龍泉窯の「砧青磁」などをモデルにした花瓶や香炉を多数制作しています。
一方、白磁は「葆光白磁(ほこうはくじ)」「氷華磁(ひょうかじ)」「蛋殻磁(たんかくじ)」「凝霜磁(ぎょうそうじ)」という、独自のスタイルを創出して様々な作品を完成させました。

青磁袴腰香炉(昭和10~20年代)↓

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青磁鳳凰耳花瓶(昭和10~20年代)↓

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葆光白磁唐草文壺(大正時代後期~昭和時代初期)↓

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【単色釉と茶道具】

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波山芸術において、侘びた味わいや変化に富んだ単色釉作品も魅力のひとつであり、鉄釉、天目釉、辰砂釉、淡黄磁、結晶釉など挙げられます。(中略)
晩年の波山は茶の湯道具、とくに茶碗や茶入などに取り組んでいました。天目形の茶碗では、それまでにない様々な色彩に挑戦し、現代的な茶碗の地平を開いています。

天目茶碗(昭和時代前期)↓

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文琳茶入(昭和時代前期)↓

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というわけで、板谷波山記念館 秋季特別展「陶片ー創作のかたわらに」のご紹介でした。


板谷波山記念館 秋季特別展「陶片ー創作のかたわらに」
会期 令和3年10月9日(土)~12月5日(日)*月曜日のみ休館
開館時間 午前10時~午後6時(入館は5時30分まで)*最終日は5時閉館(入館は4時30分まで)
入館料 一般210円/団体(10名以上)160円/高校生以下無料 *本展会期中しもだて美術館入館券半券を提示すると100円で入館可
主催 板谷波山記念館
企画協力 公益財団法人波山先生記念会/下館・時の会
問合せ 筑西市田町甲866-1TEL0296-25-3830

■特別講演「波山忌に想いをよせて」
板谷波山の命日に追悼特別講演
日時 10月10日(日)午後2時~
講演者 荒川正明(学習院大学教授)、一木努(下館・時の会会長)

■ギャラリートーク+陶片に触れてみよう!
日時 開催中の第2第4土曜日

 

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