Hatena Blog版・筑西歳時記~ここは茨城、筑西(旧下館)市

筑西市を紹介するブログ「筑西歳時記」のHatena Blog版です

DOUBLE FANTASY -John & Yoko/1 Two Virgins

こんにちは、みなさんお元気ですか、
このブログでも記事にさせていただいた劇場版「鬼滅の刃 無限列車編」が、公開から24日間で興行収入204億円を突破し、歴代興行収入ランキング5位になったそうです。いったいどこまで記録を伸ばすのでしょうか。

 

さて、話題は変わって・・・
ここ茨城県筑西市とは関係ありませんが、前回の記事、10月下旬に行った「六本木ヒルズテレビ朝日」の続きです。

六本木ヒルズを過ぎて、ソニーミュージック六本木ミュージアムに着いた わたくし臣(しん)、目的はこちら↓

f:id:UncleAlbert:20201111122947j:image

「DOUBLE FANTASY – John & Yoko」(ダブル・ファンタジー ジョン・アンド・ヨーコ)です。
この展覧会は、元ビートルズジョン・レノン生誕80周年にあわせて、ジョンとオノ・ヨーコの軌跡を、彼ら自身の言葉や作品でたどるもの。平成30年5月から令和元年11月まで、ジョンの故郷であるイギリス・リバプール博物館で行われた展覧会を、場所を東京に移して開催しています。

それでは館内へ↓

f:id:UncleAlbert:20201111123058j:image

展示はジョンやヨーコがまだ小さい頃、原子爆弾投下など戦争の記憶から始まり、二人の歩みを時系列で追っていきます。

安田財閥系の裕福な家庭に育ち、コンセプチュアル・アートの世界に飛び込んだヨーコ(1933-)。1961年には既に、ニューヨークのカーネギーホールでパフォーマンスを行っています。
下の写真は、初のコンサートである「オノ・ヨーコの作品」のプログラムなど↓

f:id:UncleAlbert:20201111123127j:image

ジョン・ケージのパフォーマンスへの参加や、カット・ピースなど自身の独創的なパフォーマンス(観客をステージに上げて彼女の衣装にハサミを入れさせた)により、ジョンと出会う前からヨーコは、アーティストとして一定の評価を得ていました↓

f:id:UncleAlbert:20201111123233j:image

一方、イギリスの港町・リバプールで生まれたジョン(1940-1980)。幼い頃に両親は離婚、叔母である

ミミのもとで育った彼は、やがてポール・マッカートニージョージ・ハリスン等とバンドを組み、1962年にはリンゴ・スターを加えてザ・ビートルズとしてレコード・デビュー。ヒット曲を連発して世界のアイドルになります。
下の写真は、ジョンが少年時代に描いた絵や、ビートルズ時代の作品「イン・マイ・ライフ(In My Life

)」の手書きの歌詞など↓

f:id:UncleAlbert:20201111123345j:image

対してヨーコは1964年、詩集「グレープフルーツ(Grapefruit)」を出版。会場には、ヨーコがジョンにプレゼントした「グレープフルーツ」の現物が展示されていました(日本初公開)↓

 

f:id:UncleAlbert:20201111123430j:image

f:id:UncleAlbert:20201111123452j:image

「Imagine one thousand suns in the sky at the same time(想像しなさい、千の太陽が同時ににのぼるところを)」。
後にジョンの代表曲となる「イマジン(Imagine)」のインスピレーションを、彼はこの「グレープフルーツ」から得たと明言しており、実際にヨーコは2017年、同曲の共作者であることが認定されています。

1966年、ヨーコはニューヨークからロンドンに渡り、インディカギャラリーで個展「未完成の絵画とオブジェ(Unfinished Paintings and Objects)

」を開催↓

f:id:UncleAlbert:20201111123558j:image

この時ジョンが同展の内覧会を訪れたことで、2人は出会います。
会場には、入場者がそれぞれ自由にキャンバスに釘を打つことで最終的に作品として完成するという「釘を打つための絵(Painting to Hammer a Nail)」という作品が展示されていました。
ジョンは、釘を打たせて欲しいと願い出ましたが、その日は正式オープン前の内覧会だったためヨーコは断ります。ジョンはすぐに機転を利かせ「それじゃあ、想像のお金を払うから、想像の釘を打っていいか」とたずねたといいます。

美術学校時代に東洋文化を専攻していた友人がいたこともあり、ジョンは日本や東洋文化に興味を持ち、禅や空の概念に強い好奇心を寄せていたそうです。そして、ヨーコのアートのの中に、それらが反映されていると感じ、強い興味を示したようです。

こちらは、同展で展示された作品「天井の絵(Ceiling Painting)」と「釘を打つための絵」の再現↓

f:id:UncleAlbert:20201111123619j:image

はしごを登り↓

f:id:UncleAlbert:20201111123640j:image

吊るされた虫眼鏡で天井のキャンバスを覗き込むと↓

f:id:UncleAlbert:20201111123705j:image

そのには、小さく「YES」の文字が。
ジョンはこの「YES」というポジティブな言葉に、いたく感動したようです。

1966年の北米ツアーをもって全てのツアー活動を中止していたビートルズは、1967年、ロック・アルバムの最高傑作とも言われる「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」をリリース。同アルバムの録音期間、ヨーコの個展にジョンが資金援助するなどして、2人の距離は縮まっていきます。

下の写真は「サージェント~」のレコード、1967年9月にリバプールで開催されたヨーコのイベント「ミュージック・オブ・ザ・マインド」のポスターなど↓

f:id:UncleAlbert:20201111123811j:image

翌1968年5月、ジョンは妻シンシアの旅行中にヨーコを自宅に招き入れました。以後2人はともに暮らし始め、ジョンとシンシアは11月に離婚。この初めての夜に2人で録音したのが、のちにアルバムとして発表される「未完成作品第一番トゥー・ヴァージンズ

(Unfinished Music No.1 Two Virgins)」です。全裸で写る2人の写真を使ったアルバム・ジャケットが、物議をかもしました。

f:id:UncleAlbert:20201205112101j:image


f:id:UncleAlbert:20201205112702j:image
【ジョン】「『この日本人魔女が彼を狂わせた。彼は頭がイカれてしまった』でも、彼女がしたことっていうのは、僕がそれまでずっと抑制してきた イカれている部分 を引き出しただけなんだ」

こうして、ジョンとヨーコの波瀾に満ちた旅が始まったのです。


というわけで、次回『「DOUBLE FANTASY -John & Yoko」2Give Peace a Chance(平和を我等に)』に続きます。


■DOUBLE FANTASY – John & Yoko(ダブル・ファンタジー ジョン・アンド・ヨーコ)
会期 令和2年10月9日(金) ~ 令和3年年1月11日(月祝) 予定
場所 東京都港区六本木5-6-20 ソニーミュージック六本木ミュージアム
通常チケット料金(税込)
前売券 一般2,500円、大学専門学校生2,000円、中高校生1,000円 
当日券 一般2,600円、大学専門学校生2,100円、中高校生1,100円
※小学生以下は無料、障がい者は半額
※そのほか各種特典付チケットあり
主催 株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント、株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ
メディアパートナー 朝日新聞社

DOUBLE FANTASY – John & Yoko(ダブル・ファンタジー ジョン・アンド・ヨーコ)

株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント

ソニーミュージック六本木ミュージアム

ザ・ビートルズ THE BEATLES - UNIVERSAL MUSIC JAPAN

はてなブログ