Hatena Blog版・筑西歳時記~ここは茨城、筑西(旧下館)市

筑西市を紹介するブログ「筑西歳時記」のHatena Blog版です

千妙寺(東睿山金剛壽院千妙寺)の彼岸花

こんにちは、みなさんお元気ですか?

お彼岸は既に過ぎてしまいましたが、茨城県筑西市黒子(くろご)にある天台宗の寺院・千妙寺では今、5千株もの彼岸花が、鮮やかな赤い花を咲かせています↓

f:id:UncleAlbert:20210921093613j:image

この彼岸花は平成28年、客殿の前にあった池を庭園に造り替え、檀家と協力して5千株を植えたもの。以後、毎年9月中旬から下旬の秋の彼岸に合わせて見頃を迎えています。
わたくし臣(しん)が訪れたのは先週末、10月になってからでしたが、今年は夏の暑さのせいで開花が遅れたのか、ちょうど満開でした↓

f:id:UncleAlbert:20201006182138j:image

f:id:UncleAlbert:20201006182258j:image

寺伝によると千妙寺(東睿山金剛壽院千妙寺)は、慈覚大師円仁(794~864)開基の寺院。淳和天皇の勅許により承和元年(834)、筑波山麓の上野(現明野町赤浜)に創建し、当初は承和寺と称したと伝えられています。
その後平将門の乱により寺は消失してしまいますが、観応2年(1351)、崇光天皇の勅命により亮守が、現在の黒子の地に再興。亮守は寺院を建立するに際し、千部の妙典(妙法蓮華経)を小石に書写し浄域の中心に埋納したことから、寺号を千妙寺と称するようになったといいます。それ以後、三昧流の伝法灌頂道場として隆盛し、室町時代から戦国時代にかけては、末寺・門徒寺院700以上を数える大寺院でした。東睿山の山号は、慶長十八年(1613)後水尾天皇の勅号により授けられたと言われています。
ちなみに伝法灌頂とは、密教の「法」が根本であるという教えと、阿闍梨という位を授ける重要な儀式。比叡山延暦寺と千妙寺だけに伝えられる、貴重な宗教行事だそうです。

なお千妙寺では、所有する3,600余りの寺宝を茨城県立歴史館に寄託していましたが、平成27年3月、境内に展示室と収蔵庫を創設。現在では、順次一般にも公開されています。


というわけで、東国花の寺百カ寺にも選ばれたという千妙寺の彼岸花のご紹介でした。


■東睿山 金剛壽院 千妙寺
茨城県筑西市黒子214
TEL0296-37-6749

天台宗 東睿山 千妙寺公式サイト

東国花の寺