こんにちは、みなさんお元気ですか?
令和4年3月3日、茨城県筑西市出身の陶聖・板谷波山先生が、生誕150年を迎えました。
これを記念して4月16日(土)から、筑西市内の3館(しもだて美術館、板谷波山記念館、廣澤美術館)が協働で、「生誕150年記念 板谷波山の陶芸~麗しき作品と生涯~」を開催。同展の3会場のうち、前回記事の廣澤美術館(2)に続いて(3)をご紹介します。
さて、展示室ⅠとⅡを鑑賞し終わった後は美術館の建物を出て、敷地内にある第二展示場へ↓
この蔵が第二展示場です↓
「氷華磁柘榴文香炉」昭和前期↓
「天目茶碗[天目台 堆朱楊成]」1923(大正12)年頃↓
「蛋殻磁仙桃文水差」昭和10年代↓
「仙桃文茶碗」昭和20-30年代↓
「仙桃文茶碗」昭和20-30年代↓
最後に、販売されていたグッズのご紹介。しもだて美術館にはないグッズが板谷波山記念館で販売されていたので、ここにも何かあるのではないかと思い確認してみると、やはり置いてありました。
こちらは、波山先生傳記刊行會が編纂し、波山先生の地元後援会である壽峰會が発行した「板谷波山」の復刻本です↓
あとがきには「昭和28年6月7日 波山先生壽像除幕式の日」とあります。板谷波山記念館前に建つ、あの「先生の偉大を顕彰するに尚ほ足らざるを恐る」と記された波山先生像とセットで編集された伝記本のようです↓
「壽峰會同人 日向野吉次郎 關彰 下條豊 板谷彦次郎 外池格次郎 中村兵左衛門 老田繁蔵 間々田元吉 駒形淺吉」
次に、波山先生が会長をつとめた東陶會の「東陶會々員名簿・略歴」の復刻本↓
東陶会は関東の陶磁工芸家の集まりで、波山先生が会長をつとめていました↓
波山先生の五男・梅樹さんの名前もあり、工房所在地が「茨城縣下館町」となっています。ステンドグラス作家としても知られる梅樹さん、この当時は下館(現:筑西市)に住んで(疎開して?)いたようです↓
波山先生の疎開時に作陶の場を提供した古宇田正雄さんも、「筑波窯」として掲載されています↓
続いて、昭和34年に日本橋三越で開かれた「波山米寿記念展」図録の復刻本↓
序文は、高橋誠一郎と細川護立。高橋は当時日本芸術院院長もとつめていた経済学者、細川は国宝保存会初代会長などもつとめた元貴族院議員でしょうか。ちなみに細川護立は、第79代内閣総理大臣・細川 護熙の祖父でもあります。
なおこの復刻本、残念ながら復刻の際に何ページか漏れてしまっているようです。
最後に「昭和二十八年十月 文化に輝く板谷先生 新聞集録(染谷)」と題する冊子↓
どなたか個人のスクラップ・ブックのようで、波山先生の文化勲章受章を伝える新聞記事が集められています↓
これもまた、貴重な史料と言うことでしょうか。
というわけで、「生誕150年記念 板谷波山の陶芸~麗しき作品と生涯~」廣澤美術館(3)でした。展覧会はまだまだ開催中ですので、みなさん是非お越しください。
■生誕150年記念 板谷波山の陶芸~麗しき作品と生涯~
◇開催日 令和4年4月16日(土)~6月19日(日)
◇時間 午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
◇休館日 毎週月曜日
◇料金
2館共通入館券
一般1,000円、高校生以下無料、団体10名以上800円
・市民割引:500円引き。広報筑西ピープル4月1日号裏表紙に割引券(2枚)掲載。団体割引との併用不可。
・市内小学生無料招待:小中学生1名と付き添いの方2名まで無料。
【廣澤美術館】
一般1,000円、大学生・高校生700円、中学生500円、小学生以下無料
*互いの半券チケットの提示で、入場料を200円割引
*障がい者手帳等をお持ちの方と付き添いの方1名は無料
◇問い合わせ
しもだて美術館TEL0296-23-1601
板谷波山記念館TEL0296-25-3830
廣澤美術館TEL0296-45-5601
■映画「HAZAN」上映
期日 令和4年4月16日(土)〜6月19日(日)
時間 ①午前10時30分〜 ②午後2時~ *上映時間の10分前から入場可
休館 毎週月曜日
料金 一般1,200円、高校生800円、小中学生・体の不自由な方600円、60歳以上600円
*車椅子スペース希望の方は事前にご連絡ください
問い合わせ TEL0296-45-5601
しもだて美術館
板谷波山記念館公式サイト
廣澤美術館 ザ・ヒロサワ・シティ
筑西市ホームページ