板谷波山記念館の夫婦窯と御神札

こんにちは、みなさんお元気ですか?

さて、もう何度もこのブログに登場している板谷波山記念館。
記念館は、茨城県筑西市出身の陶聖・板谷波山先生(陶芸家・工芸界初の文化勲章受章者)の顕彰を目的に、県指定文化財の生家や作品などの展示棟、東京都北区田端の波山宅から移築されたろくろなど展示して作業場を再現した作業棟などが整備されています。

敷地面積的には小さな施設ですが、とても一回で全ては書ききれませんので、引き続きご紹介させていただきます。

こちらが生家↓

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ほんの少し前まで、梅が見頃でした。是非ご来館ください

ろくろや作業台などが移築・保存されている作業棟です↓


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今回ご紹介するのは、ろくろなどと同様に、田端からこの作業棟に移築されて来たこちら↓


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波山先生が実際に作品作りに使用していた「三方焚口倒焰式丸窯(さんぽうたきぐちとうえんしきまるがま)」、通称「夫婦窯(めおとがま)」です。

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「三方焚口倒焰式丸窯」は、東京職工学校(東京高等工業学校、現在の東京工業大学)でゴットフリード・ワグネルに窯業を学び、ドイツ、ベルギー留学でヨーロッパの窯業技術を学んだ、東京高等工芸学校の平野耕輔教授が設計に携わった当時の最新式の窯。
恐らく当時この窯を見た人は、レンガ造りのモダンな佇まいに、目を見張ったのではないでしょうか。


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当時苦しい生活の中にあった波山先生には、窯を造る職人を雇うどころか、必要な数のレンガを揃えることすらままなりませんでした。
丸窯を築造するためには、当然、直線ではなく曲線の扇形レンガが必要です。
しかし、専用のレンガを注文すると高価なため、苦しい生活の中でレンガを少しずつ買い足し、妻まるとともにひとつひとつ整形して、この窯を組み上げたといいます。

結局、明治37年に始まった窯の完成までには、夫婦二人三脚で1年3ケ月がかかりました。
この窯は、二人の血と汗の結晶であり、このため、別名「夫婦窯」と呼ばれているのです。


さてさて、実は施設内には、他にも窯が展示されています。
まずは「錦窯」↓


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そして、名称不明の窯↓


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波山先生は、この2つの窯でも作陶したのでしょうか?

窯に関連して、施設の天井近くには、波山先生が病に倒れなければ、くべられていただろう薪が残されていました↓


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波山先生が亡くなったのは昭和38(1963)年。この薪たちはもう60年近く、先生の新しい作品作りのため窯にくべられる日を、静かに待ち続けているのです。

神棚も祀られていました↓


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羽黒神社御祈祷之真璽」と書かれた羽黒神社の御神札は、比較的新しい最近のもののようです。

御札は、こんなにたくさん保存されていました↓


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羽黒大権現、千妙寺(元三大師がんざんだいし)、大宝八幡など郷里茨城の神社のほか、成田山新勝寺の御札もありました。
ちなみに「羽黒大権現」というのは、現在の羽黒神社が、明治新政府による神仏分離令を受けて「羽黒神社」と改める以前の名称。
いつ頃書かれた御神札かは確認できませんでしたが、神仏分離令の後も、御神札には「大権現」と記していたでしょうか。疑問です。もし何かわかればまたご報告させていただきます。


というわけで、板谷波山記念館の夫婦窯と御神札のお話でした。みなさんもぜひ、記念館で実物をご確認ください。


板谷波山記念館
開館時間:午前10時~午後6時
入場料:200円、団体150円、高校生以下無料(しもだて美術館との共通券あり)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
場所:茨城県筑西市甲866(下館駅から徒歩9分)TEL0296-25-3830


板谷波山記念館公式サイト

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